2025/03/28 10:42
最近大量のプリント類が廉価でネットで売られています。それもとんでもない安さなので、購入者は、とても得をしたような感覚を持つと思います。でも、ここで考えていただきたいです。同じような問題をたくさん繰り返すことに大きな意味があるのでしょうか。勿論、大量なので、全ページやり終えようとすると、何日もかかります。だから長く使えます。こんなにたくさんやったら、きっと身に付くはず。つまりお得だと、なるわけです。また、不思議なことにこんなにたくさんあるから、いっぱい練習できると思って買ったはずなのに、お子さまがだらだらとプリントに向かっていると、「早く終わらせて、また、別のプリントをやらせたい。」と欲が出てきます。
でも、ここで考えて欲しいのです。子どもの集中力、つまり時間ですが、大人の感覚よりもずっと短い時間しか持ちません。
子どもに大量のプリントの束を見せてください。「えっ、そんなにあるの?」「全部やるの?」開口一番そんな声が聞こえてくるでしょう。
これは、小出しにして使おうとしても同じことです。興味を失ったら子どもは続きをやろうとしません。毎日毎日同じようなプリントを渡されて同じようなことを繰り返すのは、子どもにとっては苦痛でしかありません。これでは、ただ、やらされているという実感しか与えられなくなり、学習への意欲が失われてしまうでしょう。
本来、子どもは初めての物に惹かれます。プリント類もそうです。そのプリントがとてもカラフルで最初の1ページがとっても魅力的に見えたなら、全てのページをやり終えるかも知れません。しかし、大量に用意されていることを知ったら、直ぐに興味は失せるでしょう。多すぎてはいけないのです。毎日学習することは大切です。学習の繰り返しも大切です。でも、それが苦痛であってはなりません。量より質で教材を選ぶことが大切です。たとえ練習問題の量が少なくとも、それは問題ではありません。ポイントを押さえた問題が確実に収められているかどうかが問題なのです。それぞれの教材の指導書をよくお読みいただき、その狙いをハッキリとご理解いただいた上で、良質な問題を解きながら1ページずつ確実に身につけていくことが大切です。